2017-11

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リリカル・マエストロのつぶやき 完結編

JS   あなたは数多くのアルバムをリリースされてる過程で純粋な古典音楽と古典の要所は押さえながら、若者向けの聴きやすい表現も試されていますね。

USK   はい。カッワーリーやスーフィー、アミール・フスローの民謡など様々な音楽がありますが、それらはそれぞれ異なる表現を持っています。その一つ・・・スーフィーの思考や歌詞は度々カッワーリーを通したものです。民謡もそうです。私が聴衆に提示するものや表現するものはインドの古典音楽を通したものです。スーフィーの曲をやる時はその思考に浸ります。書かれた曲の全ては古典音楽を通したものです。出来た曲が他と同じ構成になる事もありますが、いつもラーグを基本としてそれを曲によって変えてみたりします。それはただ純粋に異なるものなのです。不運にもインドでは誰もそれを考えたり実行したりしませんでした。私が{ラジョ・ラジョ}を出した時は誰も知らなかったのに、今では誰もが歌って演奏したがる曲になりました。これからの10年は皆がそういった事をやるものと望んでいますし、確信していますよ。

JS   あなたの御家族について話して下さい。あなたには奥さんと娘さんと息子さんがいらっしゃいますが、彼らはそれぞれ何をなさっていますか?


USK   (笑) 彼らは全員創造的です。私の妻はかって画を描いていました。音楽と関わる事は何もありません。彼女は・・・彼女と友人はインテリアデザイナーの会社を立ち上げました。彼女はまた創造的になっていますよ。色合やデザインなど結婚式等に関する仕事で忙しそうにしています。子供達は独立しました。娘はデザイナーです。彼女はムンバイに引っ越して製品のデザインをして働いています。息子は作曲家です。彼はダンスの曲を作っています。彼は最初のアルバムを出してから、サリム・スレマーンの下で学ぶ為に助手をしています。チェンナイに一年程住んで彼らから学んでいるそうです。彼らはそれぞれ人生を謳歌していますよ。最後につけ加えるとしたら彼ら全員が何かしら創造的である事です。楽しみですよ!

JS      それは重要ですからね。特にあなたの家族にとっては。

USK     ・・・・。(一瞬おどけてみせる)

JS      シュジャートさん、あなた自身はどうですか?これから音楽家として何をしたいですか?

USK   本当に予定が一杯で私には時間がありません。音楽に浸る時間や距離を置く時間、行楽など・・・音楽家としては良い事ではありますが。しかし私は沢山の事をしています。古典の仕事、スーフィーの仕事、沢山増えてきたフュージョンの仕事・・・それに私は民謡もやります。録音やコンサートやらその他色々・・・そういった状況から私は聴衆が求めている何か創造的で新しいものを見つけようとしているのではありません。

JS     あなたは行楽の事も何か口にしていましたね?

USK    (笑) はい、はい、はい。

JS     賞品は何をお望みですか?(笑)

USK    そうですね・・・レストラン、旅行、それと・・・

JS     信じられない位に音楽家は大食いですが。

USK    あ! さっき述べていた創造的の件について思い出しました。思考についての事です。誰もが楽しむ事が必要なんです。私はショールを集めたり、美しい宝石を見るのも好きです。旅行も好きですし、高級品も好きですし、車も好きです。ホテルや場所の異なるそれも。何故いけないのですか?人生において人は一生懸命働いています。楽しみの時間を持つ事は必要ですよ。私が80歳やあなたが100歳になったらそうはしないかも知れませんが、でもたぶん私はやりますよ。

JS    (笑)  あなたとお話出来て本当にこの上なく嬉しいです。素晴らしい演奏も聴かせて頂いて有難うございました。

USK   ありがとう。



From Art Taik Shujaat Khan 1&2




プルバヤン・チャタルジー名古屋公演に先日赴いた。
圧倒的なテクニック、オーディエンスへの見せ方、コンサートの運び方等現代においてインド音楽の世界で先頭を行くミュージシャンである事は間違いない。4年程前のニラドリ・クマールや一昨年のデバシーシ・バッタチャルヤの時もほぼ同じ感慨を持った。インドの発展ぶりはここ5年、10年において目覚しく、その変化は目を見張るばかりだ。その変化は文化的なもの、音楽においても例外では無い。


「かってあった伝統的で古いものが失われて来ている。母国で自分が異国人の様だ。」


と口にしたのは40年前のドキュメンタリー映画の中でのラヴィ・シャンカルである。


完璧で非の打ち所が無い芸術が(良いもの)で琴線に触れるとは限らない。逆のそれもしかり。それがアートの面白い所であり、人の心の在り方の奥ゆかしい所なんだと思う。


シュジャート・カーンのテープを初めて聴いたのは楽器を習い始めて翌年位に仲良くなったベナレスのレコード店のオヤジの薦めで買った{ラジョ・ラジョ}であった。ヴィラヤット・カーンの息子というからああいう感じの演奏かと思いきや歌の入った聴きやすいポップなセンスすら感じさせる意表を突いたものであった。

彼が通常の伝統的な家柄を継承するインド人とは違う豊富な人生経験を経ている人である事は人づてに聞いていた。この度これを訳してみて様々な事を思った。彼は違う意味においても古典の奏者の中では異端児である様に思う。世に知られた伝統的な家柄の家元が型破りで先駆者であり異端児なんである。しかしその演奏は素直に耳に心地よく暖かい気持ちにさせてくれる。当人は血みどろの修行を経て落伍者のレッテルを貼られる位の苦労人であった筈なのに、押し付けがましくも無く、少しも威張った所が無い良く笑う気さくな人柄。デリカシーに欠けるインタビュアーの質問にも飄々と答えている。彼の哲学やポリシーがインタビュー最後のコメントに凝縮されている様に思う。

キショリ・アモンカールは「古典音楽の情緒的な面は古典音楽の起源であるヒンドゥーの経典の詠唱から焦点を当てるべき」とまで言ったけど、モスリムにおいて似た事をしているのは彼の様な気がしている。

音楽とはどのジャンルでもいつの時代でも単純~様式化~複雑化~原点回帰の流れを繰り返していると思う。

先駆者でありながら原点回帰の流れを感じさせるシュジャート・カーンからはやはり目が離せない。


そんな御大が今秋来日する。

今から非常に楽しみだ。

良い意味で的外れであり、期待を裏切って欲しいものだ。

異端者らしく。

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GT    心の友よ・・・・!!



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プロフィール

MitchieBlackmore

Author:MitchieBlackmore
20世紀末期からシタールを通じて
インド音楽を学んでいます。

98年からインドにてシタールをデバシーシ・サニャル氏、モニラル・ナグ氏に師事。2004年より自らも居を名古屋近郊に移し名古屋市在住のアミット・ロイ氏に師事し研鑽を積む。{銀の旋律}や毎年行われる門下生のコンサート{月音}等に参加。


甘党B型+α

どうぞよろしく。

アバル・デカホベ

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ライブ情報

日時11月26日(日)開場17:00/開演17:30 入場料 1,000円(中学生以下無料)会場 揚輝荘(南園) 聴松閣 多目的室〒464-0057名古屋市千種区法王町2-5-17 地下鉄 覚王山駅より徒歩10分 主催 北インド古典音楽研究会 ご予約・お問い合わせ  fukusuke911@nifty.com (会場に駐車場はありません)

演奏依頼、リクエスト、その他問い合わせは下記からどうぞ。

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