2017-11

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像神の影 その壱

ジュジャール・シン(以下JS) 

彼は世界最高峰のサロード奏者です。彼は代々サロード奏者の家系の六代目に当たる方で、サロードの奏法において変革を起こして来た方でもあります。ダイアナ妃とラタ・マンゲシュカールに面会した時の逸話等も話して頂きました。今回のゲストはウスタッド・アムジャッドアリ・カーン氏です。ようこそ私達の番組においで下さいました。


ウスタッド・アムジャッドアリ・カーン(以下UAK)

ありがとう。


JS  あなたは6歳の時にコンサートでデビューしていて13、14歳の頃には既にスターだったそうですが、貴方が育った環境はどのようなものでしたか?


UAK   幸運な事に私は代々音楽家の家系に生まれました。全てはもう家に揃っていたのです。私の父であり師でもある巨匠ウスタッド・ハフィズアリ・カーン・サーブの下で。


JS   貴方の育った環境は音楽家としては極々、一般的なものなんですね? 


UAK  そうです。子供の頃から音楽は理解しようとしなければならないものですからね。


JS  (笑) しかし13、4歳の子供達は普通その歳ではスターになどなっていないものですよ。


UAK   みなさん私達の国の端々まで伝わる基礎的なものは御存知でしょう....。


JS   貴方の名前は以前{マンスームアリ・カーン}だったそうですが、どうして{アムジャッドアリ・カーン}と改名されたのでしょうか?



UAK   精神的な面においての導師がかって私達の家にも訪れていました。私が子供の頃の話です。彼は私の父の音楽を聴くのが好きで、私を見ながら君は何を学んでいるのか訪ねました。だから私は彼の前で少し演奏しました。彼は私の名前を尋ねてから私の今日に至るまでの(アムジャッド)の名前を授けてくれました。「君はアムジャッドだ。」とね。



JS   {マンスーム}とは純潔の力という意味ですよね。{アムジャッド}とはどういう意味なんですか?


UAK   神様の名前です。大きな力強く美しいという意味です。


JS   だからか、私は貴方自身からは後光が差す様な才能豊かで純潔な巨匠の雰囲気を感じます。


UAK   いえ、彼がただ祝福してくれたからですよ。(笑)


JS   貴方のお父さんは伝説的なサロード奏者であり、純潔な方です。貴方も音楽に全てを捧げた方だと思いますが、お父さんから受けた一番大きな教えは何でしたか?


UAK  彼はインド音楽の伝統的な面を受け継いで来た人です。彼にとってラーグとはただの旋律ではありません。それは個々に命を帯びているものなんです。彼が1960年にパドマブーシャン(文化功労賞に相当する)を受賞した時の逸話があります。彼がインドの最初の首相であるラジェンドラ・プラサードに面会した時の話です。首相が彼に私達は貴方がたに何が出来るかと訪ねました。当時私達は幾らでも援助を必要としていました。しかし彼は真面目に「お願いだからダルバリ・カナラを固く保護して欲しい」と首相にお願いしていました。(笑) 私は父の嘆願が何とも滑稽に感じていましたが。


JS  (笑) その時の首相の反応は如何でしたか?


UAK  可哀想に彼はダルバリが何であるか知らなかったのです。(笑) しかし彼は人間的にとても礼儀正しい方で父に「私はそれを知らない」と正直に言っていました。だから父はこのラーグがターンセンによって作られて、人々が搾取から開放された直後のインドの首相である貴方にとってもこのラーグを保護する意味や義務がある事を説いていました。そしてこのラーグの純潔さについても。翌日首相はこの使命を理解すべく私達に演奏を聴かせてくれる様にリクエストしたりしました。首相は必ず父の嘆願について考慮すると言ってましたよ。

JS   微笑ましくも美しい逸話ですね。しかし彼は音楽以外ほとんど眼中に無い面も見せていたのではないでしょうか?


UAK  彼はただ神に帰依していました。そして彼は明日何が起こるのかも気にしませんでした。厳格に帰依していれば全ては上手く行くと信じていました。

JS   ラーグ・ダルバリ・カナラは伝説的な音楽家ミヤン・ターンセンによって創作されましたね。その特異性は何なのでしょうか?

UAK  そのラーグの持つ音が嘆願する事なんです。自身が何処に根ざすのか何処からそのラーグを学んで来たのかを問う為の。私の父はターンセンの直系であるラームプールのウスタッド・ワジール・カーン・サーブより学んでいます。だから彼はラーグ本来の持つ純潔さに深く関わっているのです。

JS   ミヤン・ターンセンは幾つものラーグの開祖ですよね。私は{ターンセンの創造したラーグ}としてのみ話を進めて来ましたが、ここで少し休憩を入れたいと思います。よろしければターンセンに纏わるラーグで私達に少し夢を見させてくれませんか?


UAK  はい。ターンセンが創造したダルバリの美しいコンポジションを幾つか実演してみましょう。


(この後ダルバリの実演)




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プロフィール

MitchieBlackmore

Author:MitchieBlackmore
20世紀末期からシタールを通じて
インド音楽を学んでいます。

98年からインドにてシタールをデバシーシ・サニャル氏、モニラル・ナグ氏に師事。2004年より自らも居を名古屋近郊に移し名古屋市在住のアミット・ロイ氏に師事し研鑽を積む。{銀の旋律}や毎年行われる門下生のコンサート{月音}等に参加。


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ライブ情報

日時11月26日(日)開場17:00/開演17:30 入場料 1,000円(中学生以下無料)会場 揚輝荘(南園) 聴松閣 多目的室〒464-0057名古屋市千種区法王町2-5-17 地下鉄 覚王山駅より徒歩10分 主催 北インド古典音楽研究会 ご予約・お問い合わせ  fukusuke911@nifty.com (会場に駐車場はありません)

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